みなさんお疲れ様です。
40歳前後から心身に異変を覚え、悩みながら自分なりに調べた末、男性更年期障害かうつ病を疑い受診しました。
結果、紙一重で更年期障害とは診断されず、うっすら自暴自棄を含みつつもう誰にも頼れないと自ら解決策を模索し始めたところです。
今回はその後の自己管理、試行錯誤を繰り返したセルフケア(自己管理)をご紹介いたします。
※食事療法の実行や栄養素の摂取、サプリメントや医薬品等の購入については医師か専門家に十分に情報を確認してください。
男性更年期障害やうつ症状に対するセルフケア
この段階では男性更年期障害なのか、うつ病なのか、はっきりしないどっち付かずの状態ではあります。
ただ、クリニック受診後に「結局は自分だ、自分しかいない。」という思いを強く抱いたこともあり、自分でできることで、更年期障害やうつ症状を軽減させてみようと思いました。
改めて、自分でできる症状軽減策をまとめてみると、
○食事療法
1・たんぱく質の摂取
2・サプリメント、栄養補助食品の摂取
○生活改善
1・規則正しい生活
2・運動
3・睡眠
4・禁煙→減煙
5・髪の毛のこと
自分でできること、できそうなことはこんなもんでしょうか。
テストステロンとは
主な治療法の項目でも、たんぱく質摂取という食事療法を紹介しましたが、
具体的に何を食べたら良いのでしょうか?
その前にまずは、
その減少が男性更年期障害を引き起こすとされる、テストステロンの生成のメカニズムを調べてみました。
テストステロン生成のメカニズム
ということで、たんぱく質やアミノ酸、コレステロールとテストステロンとの関連性が見えてきました。
では、もう少し踏み入ってどんな栄養素がテストステロンの分泌を促してくれるのか?
ネットで調べてみると、真偽はともかくとしてこれだけの情報が見受けられました。
テストステロン(男性ホルモン)の分泌を促すとされる代表的な栄養素…
・たんぱく質
・必須アミノ酸
・亜鉛
・ビタミンD
・シトルリン
・アルギニン
・セレン
・硫化アリル
・セロトニン
・ポリフェノール
・テアニン
・アリイン類
・ビタミンE
・乳酸菌
・コレステロール
・糖質
・カフェイン
身体に良くないと思われるものでも意外に活躍してくれるものです。
コレステロールはテストステロン生成の原料であるそうですし、カフェインもテストステロンを増やす効果があるとかないとか。
糖質制限は男性ホルモンを減らしてしまうらしい。
ただ、ネットに溢れる記事の中には、詳しくその根拠らしい根拠が書かれていないものも多くあります。
アミノ酸等の栄養素がテストステロン分泌に直接的に関わるような根拠は見つかりませんでしたし、ある学問の研究や実験結果、文献なんて一素人が知る由もなく、たとえネットに存在していたとしても信憑性は疑問なので、あくまでも参考程度に。
ここでは敢えて引用も避けています。
世間一般に広く流布している画像や文章がただちに正義・正論とは限りません。
が、疑い始めればキリがないのも事実です。
この記事では、必要最低限の情報と本当に自分に必要だと思われる要素、実際に試した療法を紹介したいと思います。
食事療法
食事に関しては、多少野菜を摂るようにしていたぐらいで、あまり関心がありませんでしたし、たんぱく質を積極的に摂ろうなんて思いもしません。
どうりでたんぱく質の値(BUN)が低い訳です。※【メンズヘルス編】参照
こういう機会がなければ知ることもなかったでしょう。
年齢のせいか味覚も少し変わってきたようで、甘いものは以前と比べれば食べないようになったかも。
それから、食事後の締めとしてのタバコの存在が大きく、少食で十分でした。
その無関心さが今になってどっと影響してきたということでしょうか。
1・たんぱく質の摂取
これは特に僕に当てはまることですが、採血の結果たんぱく質が不足していることが明らかになりました。
学校で習ったと思いますが、たんぱく質はヒトにとって必要な3大栄養素の1つでしたね。
身体の20%はたんぱく質でできているそうです。
- アミノ酸が連結してできた化合物。
- ホルモン生成の材料となる。
(テストステロンの原料であるコレステロールと共に運ばれるため) - たんぱく質がヒトの血や肉となるには20種類あると言われているアミノ酸のすべてが必要となる。
- ヒトの食べる物に20種類のアミノ酸が含まれていなければ、ヒトの血や肉にはならない。
- 20種類のアミノ酸には、必須アミノ酸と、非必須アミノ酸に分けられる。
- 9種の必須アミノ酸に関しては、食べ物からしか摂ることできない。
- 必須アミノ酸を効率よく摂取するための目安として「アミノ酸スコア」がある。
※各アミノ酸の合成が血や肉ではなく、テストステロン生成に直接的に影響するというような文献は見つけられませんでした。
「アミノ酸スコア」は、たんぱく質の中のアミノ酸含有比率を表した数値で、100に近いほど良質なたんぱく質とされます。(100を超えていても100を上限としている)
例えば、アミノ酸スコア100の食べ物は…
肉類(牛・豚・鶏等)
魚類(イワシ、サバ、鮭、アジ等)
牛乳
ヨーグルト
大豆
卵
*調理・加工前の食品の数値であること。
その他、プロセスチーズが 91、キウイフルーツ 88、精米は 65、じゃがいも 73、精米 65、そば 61、りんご 56、キャベツ 53、トマト 51、小麦粉 38、とうもろこし 31、などとなっています。(*調査年度・方法の違いにより微差があります。)
肉類や魚介類などの動物性たんぱく質は高く、植物性たんぱく質は低い傾向にあります。
毎日毎食アミノ酸スコアが100の食品を摂ることは難しいかもしれませんが、食品の組み合わせや献立で補い合うことはできます。
覚えるべきことは、身体を作る20のアミノ酸の中で不足している(低い)アミノ酸の量に合わせて(基準として)合成量が決まってくるということです。
アミノ酸スコアの低い食べ物は、各アミノ酸の含有量のバランスも悪いのです。
つまり、アミノ酸スコアの高い食品を摂ることで、効率よく血や肉に合成してくれるということです。
良質なたんぱく質を摂ること、必須アミノ酸(スコア)に注目して食事を摂ることで症状改善の1つの療法となってくれるはずです。
たまごを例として、
出典:「たまごの知識」一般社団法人 日本養鶏協会
2・サプリメント、栄養補助食品の摂取
ネットでサプリメントを検索すると多くの胡散臭い情報が散見されますね。
そして聞いたことない名前の植物やら栄養素の数々。
マカやトンカットアリなんかは植物だそうで、そのサプリメントも購入できるようですが…。
疑い深いおじさんは効き目があると聞いても一歩踏み出せず、その効果を信じられない自分がいます。
スーパーやドラッグストアでは、サプリメントや栄養補助食品が販売されていますが、病院で処方されるならまだしも自分から横文字や化学記号のパッケージを手に取って身体に取り込むには勇気が入ります。
そんなおじさんを説得するかのように、「国内生産」であることを強調していますけども、今から何ヶ月何年と続けるにはちょっと値段が高くはありませんか?
日割りにすればそんなことないのかな?
その分を食事の見直しに当ててみても良いんじゃないかと…。
ただ、現在は、おやつや昼食として、錠剤など飲み込むものではなく、形のある、食べる栄養補助食品を摂るようにしています。
少なくとも倦怠感は軽減されたような気がします。
食事と運動のおかげか、便通も良くなりました。
グラノーラ系ではなく下記のようなチョコ系、ウエハース系がオススメです。
「テストステロンのサプリに科学的な裏付けなし?」CareNet
※食事療法の実行や栄養素の摂取、サプリメントや医薬品等の購入についは自己責任でお願いします。
※何事も過剰は良くありません。バランスのとれた食事を心掛けましょう。
生活改善
前の仕事を辞めてフリーになると、早起きすることはなくなり徐々に夜型になりつつありました。
しかし、中年ニートが増えているというニュースを聞いたり、田舎での世間の目を気にしたり、諸々の事情で家には居づらい、ということもあって、必ず午後には外出するように心掛けていました。
それでも更年期障害の症状と見られる意欲の低下や無気力さに負けてしまいます。
しかも外出しても家でも仕事が手に付かない。
外でタブレットを使って仕事をしているんですが、カフェやら図書館は人がいるし(当たり前)、車の中は暑いし、エンジンとエアコン付けても集中できない。
車の運転中はやたら人の運転の仕方にイライラする。
なんとかネットカフェにこもって1人の時間を確保するんですが、それでも人の物音が気になります。
とにかく人が近くにいるだけでイライラしてしまうのです。
貯金が徐々に減っていくのもそれはそれで自分を苦しめるし…。
そんな悪循環の中でも必死に自律した生活を送ろうとしていました。
1・規則正しい生活
部屋を片付け、大量のゴミを捨て、お金に変えられるものはお金に換え、無駄な出費(契約)は避け(解除し)、いつ死んでもいいように身辺を整えました。
お風呂も朝ではなく夜に、歯磨きの時間も忘れず食後に。
昼前には出かけ、まずは図書館で仕事。
無理せず数時間後には出て次はネットカフェへ。
(図書館やネットカフェも1軒にこだわらず家から離れた数軒を網羅し、人が多い場合には店を変えていました。)
集中できないようなら我慢せずドライブに行きます。
気温が落ち着いている日であれば、車の中で仕事することもできました。
夜には公園に車を駐車して、ウォーキングとランニングをする。
まるで習慣が今の自分を矯正してくれるかのように…。
教訓
一.避けられるストレスは我慢せずに避けるべし。
二.少しでも自分が休息できる場所を複数確保するべし。
2・運動
ということで、できるだけ人に会わないように夜間に運動をしていました。
僕の場合は、約30分間、大体4km前後、ウォーキングとランニングを何セットか行います。
残念ながら今の体力では2kmも走り続けることはできませんので、疲れたら50m歩き、また走る、を繰り返しています。
夜間は行き交う人も少ないし、農道も多くありますので走りやすいんですよね。
秋や春は良い季節ですね。
夜風を浴びると子供のように走り出します。
運動の効果…
ストレス発散、リラックス効果
骨密度の改善(有酸素運動)
睡眠の促し(有酸素運動)
筋力の維持(無酸素運動)
運動後の副交感神経の優位
このような効果が、結果として男性ホルモンの分泌を助けてくれるようです。
ただ、急な運動やハードな運動は逆効果であるそうですが。
まあ、仕事で足がパンパンな人には無理に勧めませんけど、でも仕事での歩き疲れとは別ものじゃないかと思うんですよね。
リラックス効果っていう意味でも散歩などで外の空気を吸ってみてはいかがでしょうか。
3・睡眠
僕の場合、もともと胃腸の働きが弱いんですね。
食後3〜4時間ほど経って胃の中が空にならないと寝られません。
ゲップが出ないと寝られない赤ちゃんと同じです!
眠ろうとしても途中で目覚め、胃酸?が逆流して吐きそうになるのです。
そのため夕食は少なめにして睡眠時間を確保しようとするのですが、
朝も忙しく少食、昼も節約のためにパン1個、ストレスもあって夜は暴食になりがちです。
そのために軽い運動で睡眠を促しています。
適度な有酸素運動をすることでセロトニンが分泌されるようです。
- 3大神経伝達物質の1つ。
- 必須アミノ酸であるトリプトファンを材料とする。
- 自律神経(交感神経、副交感神経のバランス)を整える。
- 日中陽を浴びること、または運動により分泌される。
- 睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となる。
- 夜にメラトニンへと変化する。
- メラトニンは、概日リズム、ホルモン分泌リズムを調整する。
- メラトニンは、睡眠を促す。
ということらしく、運動で疲れて眠くなる、というよりセロトニンやメラトニンの効果によるところが大きいんですね。
ちなみにセロトニンの自律神経調整作用を具体的に調べると、
交感神経(緊張、臨戦状態を生む)を活性化する、他の神経伝達物質ノルアドレナリン(興奮や恐怖を感じさせる)などを抑え、副交感神経(精神安定、リラックス状態を生む)を優位にさせるとのこと。
出典:「自律神経って何?」株式会社ナガセ ビューティケア
ですが、過剰なストレスを受けるとコルチゾールというストレスホルモンがセロトニンの分泌を阻害してしまい、自律神経のバランスが崩れます。
つまり、過剰なストレスや不規則な生活によってセロトニンが不足すると、自律神経失調症やうつ症状、情緒不安定やイライラの原因になるようです。
また、血管を拡張させる副交感神経が十分に機能しなくなると、テストステロンなどのホルモンも行き渡らなくなり、男性更年期障害を悪化させることにもなるのです。
さらにセロトニン は、腸内にも存在し、蠕動(ゼンドウ)を促す働きもあるとのことで、交感神経の優位で消化機能が低下したことも加え、僕の胃腸は弱っていたのかもしれません。
4・禁煙→減煙
僕はお酒は飲めず下戸なのですが、たばこに関しては耳が痛いところではあります。
なんにしても健康というキーワードに対しては、たばこやお酒を控える、なんて言葉は付きものですよね。(分かってはいるけど…)
生涯何度か禁煙に挑戦してみたものの、仕事に支障が出てしまい断念した経験があります。
イライラや集中力の欠如で早退なんかしたりしました。
主に大量のガムとアメ療法でしたが、最近のガムやアメには虫歯にならないように人工甘味料が使用されているんですね。
そのガムやアメの包装紙にも注意書きが書かれていますけど、「大量に摂取するとおなかがゆるくなることがある」とのこと。
人により軽い重いはあると思いますが、僕の場合、本当に下痢になります!
そんな経緯もあって、もう医者に掛かって禁煙治療を行うか、というところまで来ています。
その病院での禁煙外来というのも、禁煙補助薬(ガムやパッチ)によって、ニコチン摂取を徐々に減らしていくというものらしく、じゃあ、自分でもできるんじゃなかろうかということで、ニコチン・タールゼロの電子たばこで「減煙」に挑んでいる最中です。
初期投資という意味では多少お金が掛かるので、たばこ代の節約とは矛盾してしまいますが、今のところ順調にたばこが減ってきています。
5・髪の毛のこと
最後に男性にとっては非常事態である「薄毛」とホルモンとの関係について調べてみました。
クリニック受診の章で紹介した男性更年期障害問診票に、「ひげの伸びがおそくなった」という項目がありましたが、それはどういうことなのか?そして、髪の毛についてはどうでしょうか?
実は男性更年期障害に大きく関わる男性ホルモン、テストステロンは、体毛の生育を促す作用もあるとのことです。
つまり「体毛(ひげ)の伸びが遅くなった」ということは、テストステロンの減少・不足であることの1つの可能性を示唆しているんですね。
ただ、どうも体毛(ひげ)の伸びが遅い=男性ホルモン少ない=体毛が薄い=ハゲ、ということでもなさそうです。
どちらかといえば、男性ホルモン多い=体毛が濃い(=絶倫)=ハゲ、という図式を勝手にイメージしてしまうのですが…。
しかし、これもあながち間違ってはいないようです。
分かりやすくテストステロンが体毛の生育を促すと言いましたが、本当は、男性ホルモン生成に関わる酵素がテストステロンを活性型男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)へと変換させ、その活性型男性ホルモンが各毛髪・体毛細胞へ働きかけるとのこと。
そして不思議なことに、頭部の細胞には退行の、他の細胞には成長のシグナルを発するのです。
結果、男性ホルモン多い=体毛が濃い=しかし頭部は薄い、ということに…。
また、その活性型男性ホルモンの濃度によりAGA(男性型脱毛症)発症ということにもなるようです。
男性更年期障害=テストステロン減少・不足=薄毛・ハゲ、ではないということは、僕の場合、年齢のせいか、生活習慣の乱れ、栄養不足?ということになるのでしょうね。
まとめ
ということでここまで、更年期障害やうつ症状について、セルフケアと称して対策を講じてきました。
今でもセルフケアしながらかろうじて仕事をこなしています。
医師との相性なのか、医学を疑う結果になり、自分のことは自分でなんとかする、と意気込んだものの、やはり何かに縋りつきたくなるのが人間というもの。
気付けば厄年であったことを知り、厄払いへ神社へ向かいました。
信じられるものが見つけられず、ついに見えないものへ走ってしまうのでした。
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